QUESTION01
これまでと現在のお仕事
大学卒業後は編集やエステなど、さまざまな職業に就きました。そのなかで一生続けられる仕事をと考え、東京医療専門学校の鍼灸マッサージ科へ入学しました。専門学校卒業後、鍼灸科附属施術所での卒後研修を経て、マンションの一室で開業して15年。今では鍼灸のみで施術をしています。
自分と同じように身体の弱い患者さんが多く、治らない病を抱える方をみると正直つらいのですが、そんなとき思い出すのが専門学校で実技を教えていただいた恩師の「治らないものがあるから鍼灸があるんじゃないの」という言葉。鍼灸師としての私の基礎になっています。患者さんに寄り添うことのできる鍼灸の役割を実感しています。
QUESTION02
東京医療専門学校を選んだ理由と学校での思い出
仕事をしながら通える学校を探し、東京医療専門学校に入学しました。同級生は社会人が多く、効率的な勉強方法や覚えるポイントを教えてくれる人もいて、助け合ってみんなで頑張ろうという雰囲気がありました。
卒業後は鍼灸科附属施術所での卒後研修を週1回、3年間続けました。楽しかったですね。患者さんが来院してからお見送りまで担当させてもらい、研修の後半は臨床の応用的なテクニックも教えてもらいました。終わったあと仲間と食事に行くのも楽しみで、手早く片付けるコツも身につけました(笑)。
QUESTION03
開業当初と現在への変化
3DKのマンションの3部屋それぞれを個室の施術室としています。完全予約制です。
開業当初から場所も規模も変わっていません。変わらないことに悩んだ時期もありましたが、久しぶりに来院した患者さんが「ここは変わらないですね」とほっとしている様子を見て「このままでいい」と思うようになりました。とはいえ、不妊治療のため通院していた患者さんが出産した子が中学生になったり、子供の頃夜尿症の治療に来ていた患者さんから結婚の報告が届いたりすると、「年月の経過とともに患者さんも私も自然に変化しているんだろうなぁ」と感慨深いです。
QUESTION04
院の特徴
当院の患者さんはご自宅でお灸をしたり、生活に気をつけたり、当院に通いながら健康のためにご自身で取り組む方が多いです。PRはほとんどせず、駅からアクセスがいいわけでもなく、患者さんから「なぜこんなに駅から遠い場所でやっているの?」といわれるほどです。それでも患者さんは来院してくださいます。
新型コロナウイルス感染症が拡大したときも、長年通っている患者さんはいつものように来院されました。地元の患者さんは逆に当院のことを心配してくれて、ありがたかったです。患者さんに支えられている、患者さんに恵まれていることが当院の一番の特徴かもしれません。
QUESTION05
在校生へのメッセージ
東京医療専門学校では医療の基礎知識を叩き込まれました。小テストや期末試験は大変ですが、課題や目の前のやるべきことをちゃんとやる、その積み重ねが国家試験合格への近道です。
臨床の面では東洋医学の古典的な手技をベースに行っていますが、筋肉や関節の痛みへの鍼灸施術は、学校で習ったことが役立っています。基本の知識、技術がなにより臨床の支えです。