株式会社メディカル・クーラ / 柔道整復師、鍼灸師

大金豪(おおがね・たけし)さん

卒業学科 / 鍼灸科、柔道整復科

取得資格 / 鍼灸師、柔道整復師

QUESTION01

東京呉竹医療専門学校を選んだ理由

大学でアメリカンフットボールを始め、社会人チームでプレイしていたときにアキレス腱を断裂しました。当時は生命保険会社の営業を務めていましたが、けがの影響で仕事がままならなくなってしまいました。同時に、けがをしたことで選手を支える裏方の存在がありがたく、サポートをする仕事に就きたいと考えるようになりました。知り合いに相談したところ、鍼灸マッサージ治療院の院長の院長を紹介してもらいました。

院長のお話から柔道整復師、鍼灸師の資格を知り、専門学校の説明会に足を運びました。本校の柔道整復科の学費やカリキュラム、雰囲気が自分に合っていると感じ、入学しました。通学しやすいことも重要なポイントでした。

QUESTION02

鍼灸師の道を選んだきっかけ

2010年に本校の柔道整復科を卒業し、国家試験に合格して柔道整復師になりました。卒業の際、この道を紹介してくれた院長に報告したところ、デイサービスをオープンすると聞き、そのまま入職しました。その後鍼灸師の資格をとったのは、12年間デイサービスで働くうちに慢性疾患や不定愁訴に悩む利用者さんに鍼灸で貢献したいと考えたからです。学内進学は入学金が免除されますし、同じ学園内なので安心できます。オープンキャンパスや夜の学校説明会にも参加して本校の鍼灸科夜間特修コースへの進学を決めました。

仕事は、平日の勤務時間が短くなるぶんは土曜日に出勤して調整しました。職場の協力を得られたのはありがたかったです。鍼灸師の資格取得後は、週に何回か訪問施術の部門に携わっています。

QUESTION03

学生時代の勉強方法

とにかく勉強する環境をつくろうと考えました。僕は自宅よりも外のほうが勉強がはかどるので、通勤通学の途中にあるレンタル自習室を契約して、授業のあと週3回ほどはそこで1~2時間勉強してから帰ることを習慣にしました。復習はもっぱら自習室と通勤電車内です。

そのほかに、zoomを使って同級生の希望者に復習講座のようなこともしました。資料をつくったり、質問されて自分が答えられない場合は調べたりすることで僕自身の勉強になったと思います。

QUESTION04

学校での学びと現在のお仕事

2年生になると実技授業で医療面接や徒手検査法を学び、臨床実習で実際の患者さんと向き合います。病態把握をしてしっかり判断することが大事だと学びました。多職種連携を想定したカリキュラムが組まれていると思います。

現在の勤務先である介護保険施設では「サービス担当者会議」が開催されます。ケアマネジャー、介護福祉士、訪問看護師、ヘルパーなど多職種に対して共通言語を使ってわかりやすく伝えることが求められ、学校での学びが直結して役立っています。

QUESTION05

大切にしている言葉

アメフト選手としてトレーニングの知識もあったので、機能訓練指導の仕事を始めた頃は自信を持っていました。ところが高齢の方は、僕の提案した運動プログラムでは想定外の反応が返ってくることがあり、戸惑いました。さらに「私は先生、あなたは教えられる人」という接し方をしていたため距離が縮まらず、院長から「高齢者からみたら君は若輩者だ。知識をひけらかしても距離は縮まらない。自分はまだまだだ、という謙虚な気持ちを持ちなさい」と指摘されました。その後、ある利用者さんとお話ししているとき、自分の未熟さを実感する場面があり、率直に「僕はまだまだですね」と伝えると、その方の顔がパッと明るくなりました。自分の目線が高かったことを思い知らされました。

院長から教えていただいた「謙虚」は今も大切にしている言葉です。

高齢の方はたくさんのことを経験され、僕たちが知らないことをたくさんご存じです。その方のこれまでの人生に興味を持ち、その方が好きなものを体験したり、近代史を勉強したり、唱歌を覚えたりしながらさまざまなことを高齢の方から教えていただいています。

QUESTION06

鍼灸科附属施術所での卒後臨床研修

仕事の休日に週1回、鍼灸科附属施術所で卒後臨床研修を受けています。研修料は無料で、一人の患者さんのご来院からお見送りまで担当させてもらえます。患者さんのちょっとした変化に気づけるように、とご指導をいただいています。

ある日、僕が担当する腰痛の患者さんが、外出先で転倒して病院で検査を受けた、とおっしゃいました。骨折の所見はなかったそうですが、以前は施術をすると腰痛が楽になっていたのにそれがありません。おかしいなと思い棘突起(背骨)への叩打の検査をしたところ、おなかに痛みがあり、腰椎圧迫骨折の可能性が考えられました。病院での再検査を勧め、その後経過を尋ねてみるとやはり骨折でした。施術所所長の藤田洋輔先生のご指導のもと、レッドフラッグの鑑別、病態把握の大切さに気づかされました。

QUESTION07

将来のビジョン

鍼灸科附属施術所の設立目的に「地域の皆さまの健康維持と増進に寄与すること」とあります。僕も地域に貢献できる「健康相談おじさん」になりたいです。「鍼灸はやったことがないけど、大金さんが勧めるならやってみようかな」と思ってもらえるような、人間と人間の付き合いができる存在でありたい。最近はボランティアを始めました。地域から孤立している人に別のかたちで貢献できるかもしれないという思いからです。地域のなかに僕が溶け込むようなイメージで貢献できたらうれしいです。

また、鍼灸の適応の方に鍼灸が届くように、症例報告を積み重ねて認知度を上げる一助になりたいです。本校の鍼灸科附属施術所は全日本鍼灸学会認定鍼灸師の認定施術所でもあります。学会や職能団体等での症例報告の仕方も施術所の先生方にご指導いただきながら、日々研鑽を続けています。

QUESTION08

在校生へのメッセージ

行動することが大事です。一歩踏み出せばプラスにもマイナスにもなり、何かしら変化が生まれます。たとえば呉竹学園には年に1回、3校合同で開催される呉竹医学会学術大会があります。症例報告や研究発表を聞くことは「自分ならどうするか」を考えるきっかけになるでしょう。僕は卒後臨床研修生として施術所でのご指導のもと症例発表を行いましたが、在学中は仕事のため学術大会に参加できませんでした。学生のうちに参加していればもっとよかったなと思います。

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