柔道整復師という職業は、ケガの施術とリハビリを行えることから、スポーツ選手からご高齢の方まで、幅広い多くの患者を診ることが出来ます。 柔道整復師の需要は年々増大しており、接骨院や整骨院だけではなく、介護施設やプロスポーツチームでのトレーナーなど、多くの就職先を選択することができます。

そこで本記事では、柔道整復師の就職先や仕事内容、年収などについて解説します。 柔道整復師に興味がある方は、詳細をチェックしてみてください。

柔道整復師の就職先、仕事内容やワークライフバランスについて知ろう

柔道整復師とは?

柔道整復師とは、骨折や打撲など人体のあらゆる損傷に対して「柔道整復術」を用いて施術を行う専門の治療者です。
手術のような出血が起る治療ではなく、「非観血的療法」と呼ばれる出血を伴わない施術を行います。
怪我をしている部分を直接治すだけでなく、身体の治癒能力を活用して自然な治療を促し、損傷具合に合わせた施術を行うのが特徴です。
日本独自の伝統技術である柔道整復術を使って治療を行うのが、柔道整復師の役割だと言えるでしょう。

柔道整復師になる方法

柔道整復師になるには、柔道整復師のスキルを学べる養成施設である大学や専門学校に進学して、必要な学習課程を履修し、柔道と整復の認定実技試験に通過して国家試験の受験資格を得なければなりません。
国家試験は年に1回毎年3月に行われますので、例えば専門学校に進学した場合は3年生の3月に国家試験の受験をし、合格することで柔道整復師になることができます。
最低でも3年間以上の修学が必要となるため、これから柔道整復師を目指す場合にはその点を考慮して将来設計を立ててみましょう。

柔道整復師の仕事内容

柔道整復師の仕事内容は、骨折・打撲・脱臼・捻挫・挫傷などの体の損傷に対して処置を行うことです。
「非観血的療法」と呼ばれ、手術などと違い、人体が本来持つ治癒能力を活かすのが特徴となっています。
柔道整復師の施術は、大きく以下の3つの方法に分けられています。

  • 整復:骨折した部位や関節の外れてしまった部位を元通りにするための治療を行います。
  • 固定:骨折や脱臼などの際に、三角巾や包帯、テーピングなどを用いて患部を固定する治療方法です。
  • 後療法:専用の治療機器で電気を流す「物理療法」や、運動や筋力トレを指導して回復を図る「運動療法」などが当てはまります。

柔道整復師は医師の同意のもとで、脱臼や骨折の治療が可能です。
骨折・打撲・脱臼・捻挫・挫傷などの治療を受けた際には保険が適用されますが、肩こりなどの筋肉の疲れを取ることを目的とした施術の場合には保険適用外となるので注意が必要です。

柔道整復師の就職先

柔道整復師の就職先は、一般的に接骨院や整骨院が多いです。
学んだ柔道整復術のスキルを存分に発揮できるほか、将来的に自分の接骨院や整骨院を開業することも考えられます。
全国に広く展開している接骨院や整骨院では、充実した研修制度が整っていることも多いので、柔道整復師として働くためのノウハウを得ることも可能です。
柔道整復師を目指すのなら、資格取得後は接骨院や整骨院への就職は第一の候補となるでしょう。

そのほか、近年は柔道整復師の技術が各分野で広く評価されており、介護施設やスポーツ関係のトレーナーとして働くことも視野に入ります。
介護施設で機能訓練指導員の仕事をしたり、プロスポーツチームの専属トレーナーやフィットネスクラブで怪我をしないようにアドバイスするトレーナーとして働くことも考えられるでしょう。
柔道整復師の資格取得後には、さまざまな職業への就職・転職が可能です。
自分の特性ややりたいことを確認して、もっとも適した職業を探してみましょう。

柔道整復師のワークライフバランスは?

柔道整復師の仕事も、昨今の業務改善の流れに合わせてプライベートとのワークライフバランスが取りやすくなっています。
残業の少ない仕事や、福利厚生が充実した仕事などを重視して探せば、納得のいく業務形態で働くこともできるでしょう。
柔道整復師は正社員として雇われで働くだけでなく、フリーランスや独立後店舗運営者として仕事をする道も考えられます。
より自分のライフスタイルに合わせた仕事の方法を選択しやすいので、ワークライフバランスは比較的取りやすい職業だと言えるでしょう。

柔道整復師の年収について

柔道整復師の年収は、だいたい400万円程度となっています。
業務形態や就職先によっても異なりますが、初任給から少しずつ実績や勤続年数を加味して昇給していくのが一般的です。
独立開業することで年収を高めることが可能ですが、近年は多くの接骨院・整骨院がオープンしているためライバルが増えやすく、地域や立地によっては想定していた高収入を得ることが難しい場合もあります。
また、柔道整復師のスキルは近年介護業界で注目を集めているため、実績によっては介護関係で好条件の年収で就職できる可能性もあります。

まとめ

柔道整復師は、柔道整復術というスキルを持つという特性から、多くの業界で重宝されています。
将来的にも柔道整復師の需要は増すことが予想されるので、国家資格を取得しておくことが就職や転職に有利に働く可能性があるでしょう。
柔道整復師になるには、まず養成課程のある大学や専門学校を卒業しなければなりません。
柔道整復師資格の受験が可能となる大学や専門学校をチェックして、この機会に本格的な進学を検討してみてはいかがでしょうか。

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